萌え体験談

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No.25 姉のヤキモチ
 
 
俺は最近、「熊田曜子」というグラビアアイドルを好きになりました。
熱狂的ファンという訳ではありませんが、大きな瞳と大きな胸で俺好みな女性です。
愛読している週刊誌にグラビアが付いていたので、カッターで上手に切り離してから
無造作に自分の部屋の壁にセロテープで貼っておきました。
俺はなんだか子供じみた事しているなぁ(w)と思いましたが、
殺風景な自分の部屋の中で、こんなのがあってもいいだろうと妙に納得していました。

次の日、仕事から帰って部屋で着替えをしていると、
壁に貼ってあったグラビアが無くなっていることに気が付きました。
「あれ?テープがはがれたかな・・・?」
そう思って辺りを探してみましたがどこにもありません。
「おかしいな・・・」
そんな独り言をつぶやき、着替えをしながら探し続けましたが、
ハラが減っていたので先に夕飯を食べて、後でまた探せばいいだろうと思い部屋を出ようとしました。
部屋のドアノブに手を掛けた時、ガチャリと音がして反対側からドアが引っ張られて開きました。
そこに立っていたのは姉貴でした。

「入るよ」と一言だけ言いながら、既にツカツカと部屋へ入っている姉貴。
「メシ食いにいくんだよ」と言って姉貴を部屋から追い出そうとした時、
姉貴が何かを手に持っていることに気が付きました。
見た瞬間に「あっ、それ!」 思わず俺の口から出た言葉。
姉貴が手にしていたものは、俺が壁に貼っておいた熊田曜子のグラビアでした。

「○○、あんたこういう子が好きなの?」
「え・・・。っていうか、なんで姉ちゃんソレ持ってるの?」
「いいから答えなよ」
「姉ちゃんこそ答えろよ」
「もうっ、先に答えてよ!」
「姉ちゃんが答えろよ!」

こんなやりとりを数回繰り返した後、姉貴が手に持っていたグラビアをくしゃっと丸めて
「ロリコンっ!」と言って俺に投げつけてきました。
ロリコンだぁ!?ムカついた俺は「クソババァ!てめー何すんだよ!」と姉貴を罵倒しました。

俺たち姉弟は、たまにですがいまだにケンカします。
手は出さないのでいつも口ケンカですけど、そのとき決まって俺が姉貴に言うセリフはババァです。
姉貴も負けずにクソガキとか言ってきます。

いつもの姉貴だったら「ばか!クソガキ!」と言った具合に応戦してくるのですが、この時は違っていました。
ワナワナと震える肩、紅潮してくる顔。
姉貴は俺に悪いことしたと思って、反省して黙って耐えているのかな?そう思ったとき、

「うわーーーーーーん!!!」

姉貴はへなへなとその場に座り込み、ポロポロと大粒の涙を流してデカイ声で泣き出しました。
この歳になって口ケンカをすることがあっても、子供の頃と違って姉貴は泣く事まではしませんでしたし、
俺も泣かせるまで姉貴を責めたことは無かったんです。
俺は大泣きしている姉貴を見てびっくりして引いてしまいました。

その泣き声を聞いたおふくろもびっくりして部屋にやって来ました。

「○○!お姉ちゃん泣かして何やってんの!?」
「いや・・・その・・・(汗)」

俺はおふくろに何て言っていいか分からず、その場に立ち尽くしてしまいました。
姉貴はむくりと立ち上がり、何も言わず泣きながら自分の部屋に行ってしまいました。
「やべぇ。クソババァってのは言い過ぎたかな・・・。」
そう思った俺は、姉貴に謝ろうと姉貴の部屋をノックしましたが応答無しです。
あとで頃合を見て謝ろうと思っていたのですが、その日姉貴は部屋から出てきませんでした。

次の日、朝になっても姉貴は部屋から出てきませんでした。
俺は出勤する前に、姉貴に会って謝りたいと思っていたのですが、
ドアをノックしても返事すらしてくれなかったのでそのまま家を後にしました。

夕方、せわしなく仕事をしていると携帯がブルブルと鳴りました。
見てみると姉貴からのメールです。
「何時に帰ってくるの?」 たったこれだけの一行メールです。
「昨日と同じくらいの時間に帰る」 俺も一行メールで返信。
「7時に駅のパン屋で待ってるね」 姉貴からまたメールが届きました。
俺は、「なんで待ち合わせ?なんか罠でもありそうだな・・・。」そう勘ぐってしまいました。

仕事も終わり、時計を見ると待ち合わせの時間まで余裕がある。
今から帰ってもだいぶ早めに到着するけれど、まあいいかと思い電車に乗って地元の駅へ向かった。
駅の改札を抜けるとパン屋がある。まだ十分待ち合わせ時間の前なのに、もう姉貴はパン屋の前で待っていた。
近寄って「ただいま」と声を掛けると、「おかえり〜早かったね!」と肩をポンと叩いてきた。
「いつからいたの?姉ちゃんの方が早いじゃん(w)」と、軽く突っ込みをいれてやったら「うふふ」と笑っていた。
「おっ。いつもの仲良しモードだ」そう思った俺は、今しかないと思って昨日は泣かしてごめんと謝った。
チャリンコを押しながら家路へ向かう俺達。
姉貴は、「そんだけ?」と一言聞いてきた。
俺はやっぱり罠だったかと思い、「お詫びに何か買えって事?(w)」と聞いてみた。

「違うよ」
「じゃあ、なんだ?」
「・・・○○はさ、ああいう子がタイプなの?」 声が小さくなってきた姉貴。
「グラビアの子?まぁタイプと言えばそうだけど・・・」
「今までさ、あんな風にポスター貼ったりとかしなかったでしょ?すごい好きなんだ?どこが好きなの?」
姉貴は立て続けに質問してくる。
「ん?おっぱい大きいし・・・(w)」
おっぱい星人の俺は、そんなの当たり前だろって顔して言い放った。
姉貴の横顔は何とも言えない複雑な表情をしていた。
「あれっ?もしかして妬いてるの?(w)」 俺はニヤリと笑って姉貴に聞いてみた。
「ムッ・・・。そうだよ悪い?」 姉貴は開き直っている。でも表情は強がっているけど半泣きになりそうだ。
「あぁ、そうだったんだ。・・・ごめん」 俺は姉貴が泣いた理由が分かった。

少し無言の後、「姉ちゃんが一番だよ」と言ったら、本当?本当?と心配そうな顔をして何度も聞かれました。
俺は心をくすぐられるような萌え感覚になって姉貴を抱きしめたくなったのですが、
誰が見ているか分からない地元で姉貴とラブラブする訳にはいきません。
体の奥から溢れ出てくる変なパワーを発散させる為に、
姉貴をチャリンコの後ろに乗っけて住宅街を思いきり立ち漕ぎして走りました。
姉貴のご機嫌も良くなって、俺達は仲直りしました。

家に到着し、自転車置き場にチャリンコを置こうとしたら、
姉貴が「私、そばつゆ買いに出たんだった。買いに行って来るね(汗)」と言って、
今来た道をチャリンコにまたがって買い出しに行きました。
姉ちゃん、待ち合わせの前に買っておけよ・・・と思いながら姉貴の後姿を見送りました。
やっぱ少し抜けてるけどカワイイ姉貴だなと思いました。

それ以来姉貴は、一緒にテレビを観ている時なんかにバストの大きなタレントが出演したりすると、
すかさず俺の反応を観察するかのようにじーっと顔を見てきます。
俺は興味無さそうにテレビの画面を見続けます。
本当はそんな演技をするのが面倒ですが、また泣かれたりするのも困るのでひたすら演技しまくりです(汗)

作者 ---


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